稲と蓮枯れ、百合のみ満開 折れてなお咲け藤の花(日刊スポーツ)

<社会班厳選:ニュースな言葉 7月>

 強固とみられた「1強」状態は崩れ、安倍内閣の支持率が「危険水域」を割り込んだ。自民党は都議選で史上最低の23議席に終わり、小池百合子都知事の勢力に惨敗した。一連の出来事の「戦犯」といわれた稲田朋美防衛相は、内閣改造を前に遅きに失した辞任。民進党の蓮舫代表も電撃辞任し、無敵の藤井聡太四段も、ついに連勝記録がストップした。「区切り」が目立った7月だが、異常気象は止まらず、九州北部豪雨では甚大な被害が発生した。

【写真】雨中の隅田川花火大会2万2千発、小池知事も堪能

 デスクA 2日の東京都議選後、政界の流れはがらっと変わったね。

 記者A 数の上では「安倍1強」ですが、空気はその数字に見合っていません。

 記者B あの籠池氏も参加した秋葉原での自民党最終演説を取材しましたが、「帰れ」「辞めろ」の罵声が安倍首相に浴びせられ、ビックリでした。

 記者C アキバは、首相が国政選挙の最終演説に選んできた「聖地」。もちろん支持者も来ていましたが、「反安倍」のうねりはそれを上回る勢いだった。自民党関係者は衝撃を受けていましたが、首相の衝撃はもっと大きかったはず。

 記者B 籠池氏は「信用できる人が言えばいいが、信頼できない人が言ってはだめだ~」とやじっていました。

 記者D いつも隣にいる麻生太郎財務相がいなかったのも、ナゾだね。

 記者C 投開票当日の自民党本部は、投票締め切りから1時間が過ぎても当確の花がつかない。空気が重苦しく、取材しているこちらも苦しかった(笑い)。

 記者B 自民党は23人当選で公明と同数でしたが、1人が別会派をつくり、第3会派に転落。小池都知事の笑いは止まりません。

 デスクB 敗因とされた4人組「T・H・I・S」の「I」稲田氏は、遅きに失した辞任だったね。

 記者A 都議選応援の失言後に辞めていれば…といわれますが、当時辞めればそれはそれで影響は大きかった。都議選の「23議席」は、今の自民党に対する正直な国民感情だと思う。

 記者D 稲田氏辞意の情報が漏れてきたのは、蓮舫氏の電撃辞任表明から約4時間後。1年前は期待されながら、結局応えられなかった女性リーダー2人。同じ日に辞任を報じられるのは何かの因縁かもね。

 デスクC 「区切り」といえば藤井くん。都議選と同じ日に公式戦初黒星だ。

 記者E 佐々木六段に負けた際、藤井四段にいいところはなかった。「連勝はいつかは止まる」と淡々としていた。勝つことより、強くなることが目標で、目先の勝ち負けは実はそう気にしていない。逆に、楽になったと思う。

 デスクA 我々は連勝を続けてほしかったけれど。相手に研究されているんだろうな。

 記者E 弱点を突いてくるのがこの世界。「アイツはここが弱い」と、研究されていると思う。藤井四段が2敗した佐々木六段、三枚堂達也四段の2人は同じ将棋センター出身。10代と20代、切磋琢磨(せっさたくま)して将棋界を盛り上げてほしい。

 記者C 最近、将棋の取材で変化は感じる?

 記者E 三枚堂四段との対局は夏休みに入ったこともあり、子供たちの見学が多かった。取材陣が待機していた部屋が、親子連れの「休憩室」として開放されましたし(笑い)。

 記者A 将棋の普及については、ひふみんと藤井くんは功労者だね。

 記者B 私は、九州北部豪雨の被災地も取材しました。家の再建などでどの程度の公費負担が期待できるか。住民の不安は大きい。「50年に1度」といわれた12年豪雨から5年で、前回以上の被害です。高齢化が進む山あいの村では、ふるさとに戻らない選択を迫られる家も出てきそうです。

<政治>

▼安倍晋三首相(62)

 「こんな人たちに負けるわけにはいかないんです!」

 1日 都議選最終応援で、自身に批判的なやじを浴びせた聴衆にかみつく。批判の声に耳を貸そうとしない態度に「安倍1強」のおごりが如実に表れた。

▼小池百合子都知事(65)

 「都民ファーストならぬ『国民ファースト』をベースに考えていく必要がある」

 3日 都議選一夜明け会見で、国政進出の質問に自身の参加は否定した上で。国政は「国民ファーストの会か」と永田町に緊張走る。

▼学校法人「森友学園」の籠池泰典前理事長(64)

 「きょうは、田中角栄さんが東京の特捜部に逮捕された日だ」

 27日 国や大阪府の補助金を不正受給したなどとされる事件で、大阪地検特捜部の取り調べ前、取材に。

<社会>

▼藤井聡太四段(15)

 「連勝はいつか止まる。仕方ない」

 2日 公式戦29連勝の新記録を打ち立てた直後の対局で敗戦。30連勝ならず。昨年12月からの公式戦通算成績は34勝2敗。

▼佐々木勇気六段(22)

 「私たちの世代の意地を見せたいと思っていた」

 同日 藤井四段の30連勝を阻むとともに、デビュー以来初黒星をつけ先輩棋士の意地見せる。

▼福岡県東峰村の室井克彦さん(58)

 「ああ、家の下、川になってる」

 7日 九州北部豪雨で被害受ける。土砂崩れで通行止めとなった道の脇の崖を、泥に足を取られながらたどり着いた妻の実家は、変わり果てていた。

▼福岡県立朝倉光陽高野球部監督井手俊明さん(34)

 「誰がおらん、誰がおらんと次々連絡が入った。避難所で確認を続けるうち、不明者が浮かび上がった」

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