登山家・栗城史多さん死亡、エベレスト下山中に 低体温症か(スポニチアネックス)

世界最高峰エベレスト(8848メートル)登頂に単独無酸素で挑んでいた登山家の栗城史多(くりき・のぶかず)さん(35)=北海道今金町出身=の事務所は21日、栗城さんが遺体で発見されたと明らかにした。死因は低体温症とみられる。今回が8度目のエベレスト挑戦だった。

 事務所によると、栗城さんは21日に体調悪化のため登頂を断念し、7400メートルの地点から下山すると報告していた。しかしその後、無線連絡が途絶え、捜索隊が7000メートル付近で息絶えていた栗城さんを発見したという。

 現地入り後の4月下旬には、発熱などの体調不良を訴えていた栗城さん。前日20日のフェイスブックでは「苦しみも困難も感じ、感謝しながら登ってます」と音声を公開していたが、これが残された最後の肉声となった。

 栗城さんは2004年の北米デナリ(旧称マッキンリー)を皮切りに6大陸の最高峰を制覇。09年からはエベレスト登頂に挑戦したが、いずれも失敗。12年には凍傷により手の指9本の大部分を失ったが、挑戦はやめなかった。09年からカメラを装着して山に登り、インターネットで生中継。「多くの人と冒険を共有し、一歩踏み出す勇気を伝えたい」と話していた。

 失敗が続く登山スタイルを危険視する声もあったが、栗城さんを見守ってきた関係者は「ハンデがあっても登山はできると、常に前向きだった」と声を震わせた。事務所のチーフ小林幸子さん(39)は「無理をせず、登れなくても必ず生きて帰ってくるのが栗城さんの信条だった。今回は執着や焦りがあったのかもしれない」と肩を落とした。

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